伊吹山ドライブウェイヒルクライム(エキスパートクラス) 優勝

伊吹山ドライブウェイヒルクライム(エキスパートクラス) 優勝






田中です。



4/9に伊吹山ドライブウェイヒルクライム(エキスパートクラス)に参加してきました。
結果は優勝で、開幕戦の菰野に続き連勝することが出来ました。

初のエキスパートクラス優勝ですので、これまでの結果とは重みが違います。目立った戦績の無かった私も、ついに大きなタイトルを掴めました。

立ち止まることなく走り続けて気付けば3年。漸く少し遠くまで来れた気がしています。次戦は間髪をいれず、翌週にツール・ド・八ヶ岳へ参加してきます。

昨年も菰野と伊吹(E2)は優勝出来ましたが、その後の八ヶ岳で2位に沈んでしまいましたので、今年こそは八ヶ岳も勝って春を無敗で終えたいです。

内容レポートしますので、宜しかったらご一読ください。

【レースまで】
菰野のレース後に体調不良となった影響で、練習を再開したのは3/29から。130以上あったCTLは暴落し、久々に120を下回り、やる気を削がれます。経験上、TSB-20程度の疲労を溜めてない限りは、2日も休むと足は緩み、心拍数は上がりで、顕著に調子を崩します。積み上げるのは苦労しますが、失うのは一瞬です。

劣化具合を調べるため20分SSTするとパワーは273W(Ave.147/Max157bpm)。日頃は同心拍で290~300W程度出るので芳しくない状態でした。

心肺だけならまだ良かったのですが、足がフニャフニャで力が入らず、ペダリングが上手くできません。

惨い状況で咄嗟に伊吹DNSか?と過るも、一先ずこの結果だけで判断を急がず、足掻けるだけ練習して翌週の復調具合から伊吹山の参加判断をすることにしました。

再開後は毎朝晩SST~L5を中心に出来るだけ高強度長時間の練習に取り組み、心肺と足を刺激して急ピッチで体を戻すために躍起します。

直前まで練習した方が状態は上向くと考え、レース週も火~金まで練習を実施。その甲斐あってか心拍は菰野前の値に戻り、ペダリングも日増しに思った通りに回せる手応えを掴んでいきました。

疲労を抜けば満足のいく走りができる自信を持てたので、伊吹への参加を決意。

【レース当日】
起床時体重は56.6kg。菰野で体を絞り終えたので、今回は過度な減量を行いませんでした。体を回復させるため摂取量上限を増やしたこともあり、予想以上の軽量で当日を迎えられ一安心です。

会場へは5時頃到着し、動画など見つつ時間を潰します。6時半ごろから動き始め、ウェットの路面を嫌いつつ受付へ。雨やからパンクするかもと思っていたら、案の定車に戻ると後輪がパンクしていることに気付きます。

決戦ホイールののむラボ6号ではなく、R-Sysを使っていたのが幸いでした。(今年から決戦ホイールを導入!)ホイールを交換し、近くの坂道で軽めにアップを実施。

少し疲労が残る感じでしたがパワーは出せますし、非常に滑らかにペダリング出来ているので仕上がりに文句なし。先週の出来から比べれば同じ人間と思えないほどの復調で、レースへのやる気が沸き立ちます。

レースが始まる少し前には雨が降っていたもののスタート目前に雨は上がり、気温も少し肌寒いくらいで絶好のヒルクラ日和。

ネットタイムのため少し遅めにスタート位置に向かうと、考えることは皆同じで、森田君や井上さん(さださん)、森田君等有力どころが後方に並んでいました。

森田君は変わらず調子がよさそうで、今回はぶっちぎって勝つつもりの様子。矢部さんは体重が全く絞れておらず調子も上がっていないとのこと。本当だとすれば、今回は森田君とマッチレースになるのかな?と思いながらレーススタート。

【レース本番】
警戒するのは上記2名は勿論、後はさださん、佐藤さん。さださんは昨年の伊吹でチャンピオンクラスに迫るタイムで年代別優勝されており、佐藤さんは先日の菰野を25分台とメチャ速タイムを記録されています。両者とも直接走ったことはないので、危険視していました。

スタートの号砲が鳴り、選手が次々とスタートしていく中、森田君は動かず、私やさださん、矢部さんもつられて緩みます。さださんは少しの間をおいてスタートしたものの、矢部さんと私は森田君を待ち、どんどん先頭グループは遠ざかって行きます。

思わず矢部さんが「はよせーや笑!!」と言うも森田君は動かずで、気付けば私は計測ラインを超えてしまいました。観念して踏み始め、直後にスタートした矢部さんと共闘して先頭を追いかけます。去年の乗鞍の再現みたいで、少し嬉しくなりました。

1分ほど走って後方を見ると森田君はかなり後方。我々が通過した後も少し間を置いてスタートしたのでしょう。追いつかれた時点で敗北は濃厚。勝つには逃げ切るしかありません。

去年の菰野も同様の作戦で苦しめられたこともあり警戒していましたが、同じ轍を踏んでしまいました。それどころか今回は気を取られてラップボタンを押すことを忘れ、ゴールまでの距離が分からなくなったことにも気付きます。

スタートから何かとバタついて悶々とした気分になります。緩斜面なので少人数は圧倒的に不利、これが乗鞍のようなレベルのレースならこの時点で終了になる可能性すらあります。

実際に昨年の宮田は出遅れでレースが終わりました。ネットタイムに拘りすぎると疲れますね。やっぱりグロスが分かりやすくて楽しいです。


悔やんでいても仕方ないため、レースに集中しようと気持ちを切り替え。矢部さんとローテできた甲斐もあって5分ほどで先頭集団に合流します。

それほど無茶なペースでは走っていないので、追い付いた時点でも余裕を残せています。矢部さんは少し息が切れていて、やはり本調子ではないことを確認します。

しかしそこは流石矢部さん、先頭に取り付いて間髪入れず先頭を引っ張り始めます。ホンマに格好ええわ~、と感服しました。

基本は私と矢部さんのローテでレースは進み、いつの間にか先頭は我々2名と、さださん、佐藤さんの4名に。森田君がいないこと以外は予想通りの展開。森田君はまだ後方に姿が見えません。

ここで矢部さんがダンシングで強度を上げます。

狙っていた瞬間がやってきたので、すかさず食らいつき、アタックが終わってからも強度を緩めず踏み続けます。作戦通り単独で抜け出すことに成功しました。

少し息を入れようと緩めると、佐藤さんがブリッジしてきます。冷静に先頭交代を促し後方で少しの間休みつつ様子を確認。

佐藤さんは疲弊している様子で引きに力はありません。前に出る際にじわっと上げてみると、やはり距離が開きました。今日は森田君以外の選手に負けないだろうと確信します。

この時点で恐らく6km地点くらい。森田君はまだ見えてこないので、ここからは差を詰まらせないようパワーメータの値を表示し、ペースで走ることを心がけます。

表示を切り替えた時の平均パワーは320W程度、最後までこのパワーで行くことを目標にTT開始します。(ラップを切ったのがレース2分後くらいなので精確なレースパワーは不明)

濃霧のため視界が悪く、もしかすると差が詰まっているかもしれないとドキドキしつつ、走り続けます。

逃げるのは精神的に苦しいですね。競ったり、単独でTTする方が遥かに楽です。

そうこうしていると8km付近で雲の上に出て視界良好となり、かなりの後方まで見えるのに森田君は見えません。ここからは緩斜面と下りを経たのち、4分ほど登って終了。

脚も心拍も残っており、タレる心配はなかったため、恐らく逃げ切れるだろうと安堵します。

しかし油断はいけませんし、HCは最後まで踏んでナンボです。昨年の伊吹は後半に足を緩めた事を未だに悔いているので、今回はきっちり踏み続けます。

残り200mほどとなり後方を再び確認、誰も見えないので漸く勝ちを確信。
ついに念願のエキスパートクラスを勝ったんやなーと、嬉しさを噛み締めながらゴールしました。

パワーも320Wできっちり目標通り(^_^.)

【レース後】
2位は森田君、3位は矢部さん、4位に佐藤さんで5位はさださん。警戒していた方々がやはり上位に来ました。

2,3位はグロスではスプリントで矢部さんが突き放し勝利するも、ネットは0.8秒差で森田君の勝ち。乗鞍の再現ですね(^^;


そして表彰式へ。表彰台は12時半からと聞いていたので、12時15分くらいに会場へ行くと表彰が終わっていました(゜_゜)

なんと12時からに時間変更があったようで、表彰台に上がらず私の伊吹山が終わりました。(矢部さんも同じ理由で遅れて欠席(((^^;))

誰か代理でとハナケン氏にお願いがあったそうですが、全力で拒否したそうです笑 他の表彰者は出席されていたので 、私の情報収集能力が乏しかったのでしょう。反省致します。


帰る前にJBCF伊吹山のスタート地点に顔を出し仲間たちを激励。

結果は・・・

菰野で苦しめられたライバルの中村氏はE1を圧勝。朝ヤビツ仲間のケンボーさんはスプリントで敗れたもののE2で2位。ヒムロックはE3できっちり昇格圏内の3位



と皆が大健闘。改めて強い選手たちと練習できているのだなと実感します。ホンマにいつもありがとうございます。今後も宜しくお願いします!

レース後は食べまくった後に2部練習へ。L5で上りを攻めていたら食べたものを吐きそうになりました。

2レース続けて嘔吐は勘弁です笑 念願の花見も出来たので良い練習が出来ました(^^;


【今後】
冒頭で書いた通り次戦はいよいよ春3戦の最終戦ツール・ド・八ヶ岳です。監督・チームのホームレースでもあるだけに、ここは勝ちたいと思っていますので、気合を入れて走ります。

今年はマトのホセ選手と田窪選手がゲストで、1時間を切る宣言しているだけに、経験のないほど厳しいレース展開が待っていそうですが・・(+_+)

八ヶ岳が終わればMt.富士に向けて更に一段強くなるため山籠もりするので、Mt.富士まではレース参加しません。

最後に所感を少し。

毎日練習していると、辛いこと、上手くいかないことも決して少なくなく、徐々に疲弊していきます。

けれど、それを補って余りある喜びや達成感を得られる瞬間があります。それを味わうために、日々頑張ってるのです。

これからも腐らず乗鞍に向けて積み上げていこうと、改めて意思を固めました。残り4か月、全力で駆け抜けます。


では、次回は八ヶ岳レポにて!

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