ハルヒルエキスパートクラス第2位  大島

2018.5.20ハルヒルエキスパートクラス第2位 
大島


去年の富士ヒルから1年振りの投稿となります。私は会心の内容のレースが出来たときだけ此方にレースレポを書かせて頂くのでこういう頻度になってしまいます。今シーズンはもっとお目に掛る機会を増やせるよう励みます。
 
ハルヒルは第1回大会から毎年出場しており、これから始まるレースシーズンの見通しを占う重要な大会と考えています。ハルヒルをターゲットレースとして例年3月頃から山岳トレーニングを始めて4一杯ベース作り、ゴールデンウイークは高強度トレーニングで死ぬ寸前まで追い込み(TSB-100を超えます)超回復を経た最高のコンディションでレースに臨むことになります。
 
昨年度のハルヒルは前年の怪我から復帰後初のビッグレースということで結果を出さなければと気負い過ぎ、身の丈に合わない無様な走りで惨敗を喫しましたしかし今年は山神森本さんを始め星野さん、森田君、とれたまさんや嘉瀬君など普通に戦ったらまず勝てない強豪が何人も出場するので、負けて当然、何かの間違いで勝てれば大首級の儲け物。気負いなど全く有りません。
 
今回の作戦は神社勝負の一点に尽きます。神社ゴールまで極力脚を使わずに先頭集団に残り、神社からゴールまで12分間維持出来る最大出力をぶっ放します。あまり他人と勝負は意識せず、終盤の神社区間のタイムが結果的に順位になる程度に考えます。
 
レース当日、同行者のアーティ駒井君が私のウォーミングアップ用のローラーを何故か持ってきておらず絶望しましたが、なんのライオンはアップなしない。ここは村山スタイルでレース序盤をアップに見立てて静かに入ります。初心者ゴールまでの出力はSST強度だったので目論見通り丁度良いアップになりました。Mt.富士で同じことをしたら多分死ぬので気を付けます。
 
初心者ゴールを過ぎて勾配が上がってくると集団が牽制気味になりました。中間過ぎた辺りで天照大野さんが一人アタックして先行しましたが、引き離すような走りではなく、誰かブリッジしてくるのを待っている模様しかし集団からブリッジを試みる猛者は現れず。あれに乗っかってローテで逃げ切れるかな?などと一瞬正気を失いかけましたが、今回はほら自分クレバーな走りがテーマなものでして、次の機会に是非ご一緒させて頂きます。
 
神社手前のびくやでβの選手がカメラモトのスリップに入って加速しました。折角なので私も便乗すると、更にこれに星野さん、嘉瀬君と数人が続き、期せずして先頭集団が分断しました。チャンスとばかりに後続の再合流を防ぐためβが退いてからもそのまま踏続け5人のChase 1終盤神社区間に辿り着きました計画通り十分に脚が残った状態でハルヒル核心部に突入します
 
鳥居通過が2646秒、思っていたよりも速い。予定のペースで走ればゴールまで12分なので38分台に乗ります。神社区間のペース配分は過去のレース動画で研究済み。ここから12山岳TTをイメージして切り替えます。
 
神社の激坂が始まると星野さんがサイレント加速。そのまま先行の大野さんをぶち抜いて飛んでいきます。これに付くのは流石に無理と思い留まりましたが、前方の2人を目標にペースを刻んで私も集団から抜け出しました。じわじわと大野さんとの差を詰めて行きます。
 
神社区間の中間でとうとう大野さんをパス。一人逃げを続けていた大野さんに余力は少ない筈。このままギャップを維持すれば私の勝ちです。最後の給水所からゴールまで4分。勾配が緩んでくるのでギアを掛けトルクで加速します。カーブの度に後ろを確認しますがやはり大野さんに踏み直す力は残っていないようで差は縮まりません。男根岩を通過して最後のコーナーを抜けるとゴールラインまで60頭の中でカウントしながら残る全力クランクの回転に集中します意識を飛ばしかけながら54までカウントしたところでゴールラインを通過。星野さんに続く2位ゴールです昨年の富士ヒルを凌ぐ大戦果に全身が震えました。
 
タイムは手元計測で3740??コースレコードより1分も早いタイムで計器の故障を疑いましたが、ご存じの通り今年のハルヒルは謎の(多分追い風)高速レース。目標タイム40分切り大幅に更新しましたが感動は薄いです。榛名湖コースのストラバKOMだけは有難く頂戴します。
 
ストラバのパワーデータを見直すと、フルコース3735のパワーウエイトレシオ5.3w/kg終盤神社区間1033秒は5.6w/kg予定通り神社まで消耗最小限に抑えられたお陰で最後に鬼畜レシオで大野さんを圧倒した作戦勝ちです。




優勝の星野さんに関しては完敗だった訳ですが、正直彼はレーサーとして私と対等なステージに存在していると思っていないので、大野さんに競り勝った時点で人類枠ではが最強だったということで満足しています。
 
今回のハルヒルでは、レシオを上げてペースで殴るだけの自分のヒルクライムのスタイルが漸くエキスパートでも通用するようになってきた感触が得られました。これから7月にかけて栂池、Mt.富士、富士山国際、美ヶ原と連戦の予定ですが、今回のレースの好感触を足掛かりにトップレベルのクライマー勢に対しても自信をもって勝負を挑んで行きたいと思います。

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