ツール・ド・八ヶ岳 チャンピオンクラス 完敗 田中

ツール・ド・八ヶ岳 チャンピオンクラス 完敗

田中です。

4/15に(個人戦としては)シーズン初戦となるツールド八ヶ岳に参加してきました。文句のない調整で挑みましたが、褒める点を何も見つけられない完敗でした。

情けない内容で記事にするのか悩みましたが、読んでくれている方もいますし、これまで参加したレースは欠かさず記事を書いてきているので、今回も内容レポート致しました。

宜しかったらご一読ください。


・レースまで
菰野翌日の小浜巡業までは緩い生活をして、以降はシーズンインに向けた調整を開始。
3週間で2kgほど減量して57kg台まで戻し、見た目も割りと引き締まり。

八ヶ岳参加にあたって、当初はテーパリングせずいつもの週末TTと同様、前日のみ休息して参加位の意気込みでした。

ところが八ヶ岳前週に応援にいったチャレンジロードにて、マトリックスの森崎選手から「八ヶ岳はホビーとは思えない選手がいるから本気で行く。」とホセ選手が話していたという情報を聞きます。

確かに去年はツキイチでズルして喰らい付きましたが、ホセ選手の意識に無かったと思っていたので驚きで、嬉しさと恐怖が入り混じります。

普通に戦えば瞬殺されるのは目に見えてますが、それでも失礼無きように可能な限り調整して挑もうとプランを変更。

レース週は乗鞍の時と同様の調整法で火、木のみ高強度で走り、後はL1~L2で脂肪燃焼を促進。火曜はクリスクロスで13分348W(6倍),木曜はL5で12分353W(6.1倍)。
疲労もあって完璧と言える走りでは無かったですが、峠のベストタイムは更新し状態は上々。体が緩いのでW/kgは控えめですが、絶対パワーは+10W位上がっているのでそこそこの手ごたえを感じてオフを終了。

・レース当日
いつも通り前泊はスタート地点から程近いきょう監督宅に。今回、監督自身は出走されずサポートに専念。本当にありがとうございます。

当日は雨予報のためスタート地点で待つことを嫌いギリギリまで俊介と監督宅に待機しアップ。足は文句のない絶好の仕上がりであったのでレースへの不安も無くなり、走るのが楽しみで仕方がなかったです。

スタート地点についたのは出走3分ほど前。参加リストを見ていなかったのでマトリックス2名、俊介、とれたまさん、56さん(雨でDNS?)以外の参加者についてはこの時に初めて認識、かなりの強豪揃い。

しかし今回はあくまでもホセ選手にどこまで食らいつけるかというのかに意識がいっていたので、作戦は特に練らず。ショートコースになったことを聞かされますが、この時は特に気にせず。出走直前にブレーキワイヤのアウターキャップとシューが干渉していることに気づき慌てましたが、ギリギリで直し無事にスタート。しっかりとホセ選手、田窪選手の横をキープして出走。

・レース本番
事前に話していた作戦としては基本はマトリックスの動きに合わせて自分からは動かない、頃合いを見て一度記念アタックしたい、という2点。勝てるとは全く思っていなかったので、どうせ負けるなら何か記念となる行動をしてみようと考えていました。それと開始直後は中切れ多発するため、マトトレインの番手に入ることに気を付けます。

まずは田窪選手を先頭にスタート、ホセ選手は私と同じく5番手位の位置でしたが、1分ほど経過したところで加速して先頭に出て、ホセ選手先頭固定。
私もすぐに上がり以降はホセ選手→田窪選手→私の並びで林道までレースが進みます。(その間後方は一度も見ず。)

レース後に林道までのペース聞くと昨年よりも20秒ほど遅かったらしく、強度は低く、これでは以降の平坦区間まで多くの選手が生き残ってしまう・・と少し焦りが出ます。
途中大野さんが飛び出しをしたり、加藤さんがトレインには乗らず並走したりで謎の動きはあるものの、何の動きもなく林道へ。

この辺りで一度後方を確認すると、俊介、加藤さん、高橋さん、田村さんなど数名がいることを確認。ローテしている訳ではないため、選手ごとの状態は確認出来ず。ハイパワー系の高橋さんがいるのは非常に厄介。

林道以降も依然としてペースは緩く、ヤキモキしていると田窪選手がトレインから外れます。(昨年も同じ動きでしたね)
これにより明確な格上はホセ選手のみとなり、さっさと一騎打ちの展開に持ち込みたいと考えたので、加速し30秒ほど強めに踏みます。勿論簡単に潰されると予想していたので踏み止めた後、後方を確認するとなんとホセ選手含め全選手と10mほど距離が開いていました。

これは本当に意外。作戦と違ったため困惑しましたが、抜け出した以上逃げるしかありません。以降はひたすら踏みますが一向にホセ選手パックと距離が開かず、焦りが増していきます。パックの中には俊介、加藤さんがいることは確認でき、ホセ選手が先頭固定で走っており足を貯めている様子。

追いつかれたら非常にまずいため頑張りますが、苦しさが増していき、10kmほどで観念して一度吸収されることを選択。

残り5kmのゴールまではずっと4%ほどの緩やかな勾配で、後ろに付けば回復することはできますが、逆に言えば勝負できるポイントもあまり無し。俊介の様子を確認するとかなりの余裕がありそうで、この時敵はもうホセ選手ではなく俊介であることに気づきます。

俊介はスプリント力があるため、ゴール前で勝負すればかなり厄介な相手。

レース巧者でもあるので当然前には出ず、ホセ選手も延々とペースを維持する走りのため、私は自ら攻めるしかありません。無い足で何度か攻撃しますが当然打ち破れず、さらに窮地に追い込んでいって万事休す。残り1kmを切ったあたりでホセ選手がぐわっと上げたところで成すすべなく見送り。

この動きにしっかりと合わせ、最後スプリントで0.2秒差まで迫った俊介から遅れること15秒、頭が真っ白な状態でゴールしました。あのアタックに合わせて最後はあのホセ選手とスプリント勝負を出来る力を持っているのですから、実力差は歴然です。脚力差は勿論、作戦やレース運びの上手さなど圧倒的な差を見せつけられました。ホセ選手には相手にもされず、俊介には万全に仕上げた状態で完膚なきまでの敗北、完全に心が折れた形でレースが終了です。

・レース後
土砂降りで体も冷え、朦朧としながらひとまず荷物を回収。急いで着替えて暖をとります。

あまりの惨敗で、これまで感じたことがなかった感覚。自分の弱さに反吐が出ます。
言い訳のない状態での完敗、若かったころのように、負けたから頑張ろうと思えるほどの伸び代や気力が残されてもなく、もう潮時か・・とネガティブシンキング。強者が百花繚乱する今のHC界に私の席は無いのだなと気付きました。元々今年はレースではなく己と戦おうと決めていたこともあり、レース活動はこれで終わりになるのかもしれないなと、ぼんやり考え始めました。

好きなことだけを追い求めた甘ちゃんと私と、勝つための練習をしてきた俊介。
こうなって至極当然ですね。

本当に強くなって、もう手が届かないところへ行ってしまいました。
優勝おめでとう!!

・今後
今までも数々敗北し、都度立ち直って強くなってきましたが、今回はこれまでと少し違っている気がします。峠の自己記録を更新したい気持ちは死んでいないのでトレーニングは継続するつもりですが、今後は更なる強者が集うレースが続くため、今のままでは惨敗するのは明確です。

レースで勝つための練習をするか、好きなことをやって競技からは身を引くか、岐路に立ってる気分です。一先ず今は完全に糸が切れてしまっているので、冷静になった後にどうしたいのか今一度考えてみます。

では。



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